【P21】
 全装軌式対戦車自走砲として最初に開発されたのは、クリーブランド・トラクター・カンパニー(クレトラック)製のMG-2砲兵牽引車に、3インチ対空砲T9をベースとした3インチ(76.2��)対戦車砲(のち3インチ戦車砲M6として制式化)を搭載した3インチGMC T1である。

【P22】
 ついで試作された対戦車自走砲はM3中戦車をベースとしてボールドウィン・ロコモーティブで作られた物だった。
 M3中戦車の戦闘室にM1918型3インチ対空砲を限定旋回式に搭載した3インチGMC T24は、砲架を改良し砲防盾を追加して3インチGMCT40と改称、1941年12月には試験に供された。

【P23】
 T24自走砲の試験結果を受けて、戦車駆逐車の主砲は限定旋回式ではなく全周回転式砲塔を持つことがより有用であるとして、兵器局は全周回転式砲塔に3インチ戦車砲M7(M6重戦車用として制式化)を搭載する戦車駆逐車案を新たに作成した。

 M6重戦車用として制式化した3インチ戦車砲M7は、対空砲M1918よりもはるかにコンパクトになっていた。

 M10は1943年のチュニジア戦で実戦デビューを飾り、その後シチリア、イタリア戦を戦い抜き、ノルマンディー上陸作戦以降の北西ヨーロッパ戦線でも終戦まで戦車駆逐大隊の主力として戦った。