【P143】
 したがって、太平洋戦争がはじまったとき極東方面にあった駆逐艦は、次の12隻であった。
 シンガポール ― 「エクスプレス」「エレクトラ」「エンカウンター」「ジュピター」「テネドス」(以上、イギリス東洋艦隊)。
 「ヴァンパイア」「ベンデッタ」「アイシス」(以上オーストラリア海軍)。「ストロングボルド」(シンガポール基地隊)。
 香港 ― 「スラシアン」「サネット」「スカウト」(以上、香港基地隊)。
 これらのうち東洋艦隊所属艦を除くと、いずれも日本海軍の2等駆逐艦に準ずる旧式艦であったが、「ジュピター」と「エンカウンター」は戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパルス」が本国からシンガポールへ回航された11月に、護衛艦として随伴してきたものだった。

【P145】
 「スラシアン」は、のちに日本海軍の手によって引き揚げられ、哨戒艇101号になっている。
 (中略)
 2戦艦の護衛には「エレクトラ」「エクスプレス」「テネドス「ヴァンパイア」(オーストラリア海軍)の4隻がついた。

【P148】
 これより2日前、イギリス駆逐艦「サネット」とオーストラリア駆逐艦「ヴァンパイア」は、オーストラリアからの船団護衛を終えてシンガポールに在泊していた。

【P152】
 「ヴァンパイア」は午前10時にシンガポールへ帰投した。
 しかし同艦の命運は、やがて尽きようとしていたのである。
 この年の4月、インド洋で空母「ハーミーズ」を護衛中に日本の空母機動部隊の攻撃隊に襲われ「ハーミーズ」とともに撃沈される。
 (中略)
 「ヴァンパイア」の方も、いくぶん大型であるが第1次大戦中に建造されたV級の1隻で、基準排水量1090トン、速力34ノット、10センチ単装砲4門、53センチ3連装発射管2基である。